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コンサルティングファームの面接といえば、ケース面接を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。事業会社の面接とは異なる、コンサルティングファーム特有の面接です。今回はケース面接の概要及び、通過するコツを解説します。
ケース面接とは?
そもそもケース面接とはどういった面接なのでしょうか?
- 売上・コスト・利益の推定
- ガソリンスタンドの年間収益の推定、増益施策の提案
- コンビニエンスストアの年間収益の推定、増益施策の提案
- プロ野球の新球団誘致に伴う経済効果、誘致是非の提案
- トリッキーなフェルミ推定
- 今この瞬間に空中に浮いているゴルフボールの数は?
- 今この瞬間に信号が黄色になっている数は?
- 今この瞬間に全世界でトイレに入っている人の数は?
- 賛否両論あるトピック
- 死刑制度の是非
- 女性専用車両の是非
- 消費税増税の是非
①がコンサルティングファームだと一般的な出題でしょうか。適切な仮定を置いた上で、明確なロジックでビジネスケースを推定していく問題です。収益の推定後、売上を2倍にするためにはどうすればいいのか?等もあわせて出題されます。
②も①同様に適切な仮定を置いて推算します。ただし、①がビジネスケースであるのに対し、②は一見トリッキーなトピックも多いため戸惑う方も多いのでしょうか。慣れていないと式の組み立て方が難しいかもしれませんが、答えを導くための要素を丁寧に分解し、適切な仮定を置いて数値を当てはめていく点は共通です。
③は①・②とは若干毛色が異なります。何らかの推算をするのではなく、賛否両論あるトピックについて、賛成・反対それぞれの意見を適切な評価項目を設けて比較し、結論を導き出していきます。いかに客観的な視点で、網羅性のある評価項目を設定できるかがキーポイントです。
答えの正確性ではなく、答えに至るプロセスが大切
就職活動の相談を受けているとよくこんな悩みを聞きます。
「フェルミ推定の答えが、解説とあわないです。大丈夫なのでしょうか?」
その心配をしている時点で思考としては危ういですね。当然、日本全国のガソリンスタンドの年間売上が100兆(日本の国家予算が100兆円)、や世界全体で今この瞬間にトイレに行っている人の数が80億人(2015年の世界人口が73億人)だとまずいです。ただ、最低限の数字感覚は持ち合わせた上で、桁がずれない程度の答えに行きついているのであれば、答えと数値がずれていたとしても全く気にする必要はありません。
答えが正確だから合格、正確でなければ不合格という単純なものではないからです。あくまでも「思考のプロセス」、「説明・ディスカッションする力」をみています。
思考のプロセス
例えばあるコンビニ店舗の売上を推定する問題であれば、
売上=客数 × 単価
と分解した上で、
客数:時間帯別、男女別、年齢別、職業別等に分解できるか
単価:上記のセグメント別の客単価を複数設定できるか
のように要素分解できるかがキーポイントです。
その上で売上向上施策を検討せよということであれば、要素分解した結果に従って効果が出やすい要素に対する施策を提案することが一案です。また、出てきた施策を①施策の即効性、②売上の増加額、③必要な投資額等の観点から比較し、最善の施策を言い切ることも大切です。
説明・ディスカッションする力
いかに思考のプロセスが優れていても、その内容をわかりやすく説明し、面接官とディスカッションする力がないと面接を通過することは難しいでしょう。ケース面接に限った話ではないですが、結論ファーストで言い切り、論理的・構造化して説明することは書類選考・面接に共通して必須のスキルです。
まとめ
- ケース面接とは、あるビジネスケースを題材に数値を推定した上でビジネス課題の解決策を議論する面接のこと
- ケース面接においては答えの正確性ではなく、答えに至るプロセスをいかにわかりやすく説明できるかがキーポイント
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